| 6月16日、17日の2日間にわたって米国オハイオ州トロイで開催されたホバークラフトのアメリカ選手権大会を視察した山下会長のレポートを紹介しよう。 | |
| 全日本ホバークラフト協会会長●山下三男 |
![]() ホバークラフトの世界大会は2年に一度開催される事になっており、昨年はフランスで開催されました。来年は米国での開催が決定しております。私どもの全日本ホバークラフト協会では、この来年の世界大会参戦を目指してドライバーの養成をこの夏から開始しておりますが、「敵を知る」ことが大切だとする古くからの戦陣訓に則り、今年米国で開かれたホバーの「アメリカズ・カップ」の視察に出かけることにいたしました。 場所はオハイオ州のトロイ。 日本からまずロスアンゼルスに飛び、シカゴ経由でディンドン空港に向かいました。このディントンは、ライト兄弟が世界で始めての飛行機実験に成功した町でもあり、航空に関する諸事全般に理解のある地域です。 ![]() 今回の「アメリカ選手権」はホバークラフトの世界的組織である「WHF」公認のレース。このレースは、ホバークラフトの新製品の発表の場でもあり、またその実力を愛好家たちの前で披露する場でもあります。そのせいか、多くのホバーがレースに参戦してきました。トロイの町は、空港のあるディンドンからクルマで15分程度の距離にあり、会場は幅員20メートル程度の川とその川岸。高速道路と一般道路がその川の南北に橋桁を掛け、橋と橋との間がレース場となった感がありました。 レースは、排気量別とか、制限なしとか、いろんな方法が採用され、その都度参戦するようなスタイルでした。 わたしがかつて世界大会で見たことのあるホバーもやってきていました。 「現在の最速の機種」もやはり参戦していました。レース場の脇に展示し、誰でもその機種を見ることができるので、一台ずつ見て回りましたが、基本的にアメリカ製のホバークラフトはエンジンが大きいようです。つまり大排気量のエンジンで、しかも4気筒ものが主力だと感じました。 ![]() ![]() 中には、浮力を出すためのエンジンとファン、前進するためのエンジンとファンの二つのエンジンを搭載したものまで出ていました。これは私どもにとって大いに参考になりました。一つのファンからの風だけで浮力と前進とを求めるとどうしても出力不足となることは否めません。スタイルというかデザインにも凝っています。私たちはシンプルにデザイン処理をしてきましたが、こうして全米から集まってきたホバークラフトを見比べますと、その外見の美しさや「カッコウの良さ」を追求したという姿勢がよく分かります。 大型の挺も、やはりお国柄か、多く見受けられました。湿地帯での猟や移動、救命艇としての役割を持つことから、一人乗りや二人乗りというより、もっと大勢が一時に乗船できるようなものが、ニーズとしてあるからでしょう。 私たちは、エンジン音に気を使うのですが、町中とか、人の住む地域から離れて使用するケースが多いせいか、あまり音に対しては気配りがなされていないのは、やはり国土の広いアメリカならでは、なのでしょう。 ![]() しかし、やはり、大きなエンジンを積んだ船体のものは、馬力が違うから、早い。私たちも、一台のホバークラフトを日本から持ち込みましたが、自分でいうのは何ですが、スタイルは洗練されていると感じました。 参加した人たちの関心も多く集め、わたしや私たちのスタッフは、質問やら「いくらくらいで売ってくれるんだ」といった声に答えるのに汗だくとなりました。 ホバーは大きなプロペラで推進力を得ていますから、飛行する事も可能です。 今回も、大きな比翼を装備した船体が参加しましたが、これは完全に水上を滑空した後、機体を宙に浮かせました。 ![]() ![]() レースは、川岸からスタートし、橋のたもとまで一直線に走り、そこでターンしてもう一方の橋のたもとでもう一度ターンしてスタート地点の川岸に上がる。この周回を三周して時間を競うタイムレース。今年も1位になったのは、前回も優勝したホバークラフトでした。 しかし、このレースを2日間にわたって観戦した結果、十分に勝算を得ることができました。直線でのスピードでは遅れをとるかもしれませんが、カーブなどの操縦性は、自慢するわけではありませんが、私たちのホバーのほうが勝っていると思います。 養成中のドライバーの熟練と、ホバーの性能アップ。さらには耐久性さえ備えれば、世界大会での入賞も夢ではありません。 今回のアメリカ選手権に観戦して、さらなる闘志と自信がついたのは確かです。 なお、ついでに報告しておきますと、わたしたち「全日本ホバークラフト協会」はWHFに正式加盟いたしました。 |
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全日本ホバークラフト協会
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